内視鏡手術外来&術前検査

診察の予約は10時20分。10時くらいに病院に到着。機械で再来受付を済まして受付票を見ると、「9:30〜10:00 呼吸器検査」とあり、そしてその下に「X線検査」「心電図検査」「生理学的検査」の文字が並んでいる。「あれ?」と思って女性診療科の受付へ行くと、「検査はすべてお済ですか?」と。「今日検査があるって聞いてなかったんですけど」と言ったら、中で看護師さんに訊いてください、と。

看護師さんに話すと、「先生に訊いてみますね」と言われ、そしてすぐに診察室から呼ばれた。中には先週とは違う、若い女性の先生。
「今日、診察の前に麻酔のための検査を受けてもらうことになってたんですけど」
「その連絡を頂いてなかったんですけど。先週、こちらの病院かな、と思う番号から携帯に着信があったので、掛け直したんですが、何度かけてもつながらなかったので。」
「この番号は掛けるの専用で外からはつながらないんですよ。こちらは話が通じていると思ってたもので・・・今から回って検査受けてきてください」
ということで、突然の術前検査。

心電図、呼吸器とともにほとんど順番を待つことなく、すぐに終了。採血室で受付を済ませて待ち時間を確認した後、採尿してから胸のX線の写真を撮り、再び採血室へ。今回も担当の人に「気分が悪くなるかもしれないので」と話して、ベッドで受けさせてもらった。

診療科に戻って、しばらくしてから診察室に呼ばれると、先ほどとはまた違う女性の先生。机の上のパソコンの画面には、もうさっき受けた検査の結果が出ている。
「血液検査の結果はまだだけど、心電図も胸の写真も問題ないから、麻酔は大丈夫ですね。」と。で、日程の話。「10月15日はどうですか?」と言われ、びっくりした。普通は3ヶ月待ちって聞いていたから、12月、早くて11月くらいを想定していたから。早く済ませてしまいたい気持ちがあったから一旦「大丈夫です」と言ってしまったけど、予定のスケジュールをあれこれ思い出して、もう少し後がいいな、と思い直した。
「すみません、やっぱりその週末が過ぎてからがいいんですけど、その後だといつになりますか?」
「・・・だったら、26日の火曜日か、29日の金曜日ですね。ちょうど2週間ずらして、29日でどうですか?」
「29日が手術だと、退院が11月になるから、高額医療費の計算がややこしくなりますよね?」
「・・・そうですね。」
「できれば26日がいいんですけど、ダメですか?」
「う〜ん・・・他の手術とのバランスが・・・・・・」と立ち上がり、他の先生と相談。15日に入れようと目論んでたのが思惑がはずれ、ちょっと苛立ってるような雰囲気があって、なんとなく気まずい感じに。それでも結局は26日で受け入れてもらった。手術の順番と時間が決まるのは前日になるとのこと。

その後、一旦中待合室に出て、名前を呼ばれてから内診室へ。何回やっても苦手でどうしても力が入ってしまうけど、このときはこの先生は「もう少しお尻を前に出してください、はい、ありがとうございます」「脚をもう少し外へ開けますか、そのほうが楽に見られますから。はい、そうで〜す」と優しかった。

終了後、再び診察室へ。血液検査の結果が出てきていた。「血糖値が高いですね。」と。そんなこと言われたのは初めて。「手術の1か月以内にもう一度診察が必要なので、9月の終わりか10月の初めに来てください。そのとき、もう一度血液検査しますから、診察の前に採血を済ませてきてくださいね」ということで、次回の診察を10月6日の午前中に予約。

この大学病院、受診システムそのものはとてもシステマティックでスムーズだし、医師や看護師さんの対応も良いと思えるのだけど、初診の電話予約の時とあわせ、事務の対応に不満がつのる。

大学病院・初診外来

9時20分の予約時間通りに名前を呼ばれて、かなり緊張して診察のドアを開けたところ、中には若い女性の先生。「どうぞおかけください」という最初の一声で高めの柔らかい声を耳にして、かなりホッとした。
持参したMRIの写真を渡し、先生は紹介状の内容を確認し、手術の申込書を記入。申し込みのためには子宮がんの検診が必要だが、1年以内の検診結果があれば省略できるとのことで、次回持参すればOK。腫瘍マーカーは、2つは検査済みだけど、さらに必要なものがあるから今日採血していってください、と。
「では、ちょっと診させてもらっていいですか?」と言われ、「今、生理中になっちゃたんですけど・・・」とおずおずと答えたら、「あ、では次回にしましょう」とあっさりパスさせてもらえた。これが今日の最大の懸念事項だったので、これで随分と気が楽に。

紹介状の内容から察する私はおそらく腹腔鏡手術が可能で、次回は内視鏡手術外来を受診する必要があるとのことで、その場でモニター画面で空いている時間を見ながら予約を入れてもらった。手術は平均およそ3ヶ月待ちで、具体的な時期や日程は次の外来で話すか、場合によっては後で電話で連絡することになるかもしれないとのこと。通常は術後4日目の退院で5泊6日の入院となることなど、概要の説明を受けた。

病室は基本は4人部屋で、差額は2人部屋が2,700円、個室は16,000円。個室はパスして、2人部屋または4人部屋で希望。

診察そのものは10分くらいで終了。で、「採血室」へ。受付したら整理券を渡されて30分待ち。番号を呼ばれて中へ入ったら、銀行の窓口みたいにブースがいくつも並んでいて、電光掲示板の表示とともに「○○番の方、こちらへどうぞ」と案内される。人が整然と並んで揃って採血されてる光景は、ある意味、怖い。なんだか見ているだけで気持ちが落ち着かなくなってきてしまった。

自分の番号が呼ばれてブースに行ったときに担当の男性に「気分が悪くなっちゃうかもしれないんですけど」と申し出てみたら、「じゃ、ベッドの方がいいですかね」と、横になって採血してもらえた。「痛いですね。ごめんなさいね。」と何度も言われ、「このまましばらく休んでいっていいですよ」と、すごく気をつかってもらってしまった。この先、採血・点滴・注射を何度もしなきゃいけないと思うと、かなり気が重い。暑さと緊張で、終わったときにはかなりぐったり。

次は来週の水曜日の午前中に内視鏡手術外来を受診の予定。

大学病院の予約

この病院の予約受付は電話のみ。それも、平日の12時30分から17時という非常に限られた時間しかない。昨日、仕事を抜け出しつつ携帯から電話してみるけど、通話中ばかりで全然つながらない。やっと呼び出し音がなってつながったと思ったら、「ただいま混雑しています」というテープの声だったり、呼び出し音が30回以上なっても相手が出なかったり。

携帯でのリダイヤル回数が50回を超えて、ようやく担当者と話すことができた。そしたら、「紹介状の宛名をそのまま正確に読み上げてください」と。「今、手元にないんですけど」と言ったら、「それでは予約の受付はしかねます」と。

紹介状をもらったときに見て「あ、個人宛じゃないんだな」と思った記憶があったので、「私の名前のほかは科の名前しかなかったと思うんですけど」と言ったら、「大学病院の受付と言うのは、複雑なシステムになっていますから、そういう曖昧な状態では受け付けられないんです。紹介状なら専門外来や医師個人の名前があるはずですから。」と、聞き入れてくれない。

思わず「勘弁してくださいよ。仕事抜け出してかけてるのに、こんなつながりにくい状況で、明日またそれをやれってこと??」と、思わず口から出てしまった。

ホームページにも、クリニックでもらった案内用紙にも、診察の時には紹介状を忘れずに持ってきてください、とは書いてあったけど、予約については何も書いてなかった。「複雑な」事情というのがあって無用な混乱を避けたいなら、「初診の電話予約の際には紹介状をお手元にご用意ください」と書いておけばいいのに。 せっかくこの病院にかかろうと覚悟を決めたのに、気持ちに水を差された気分。

家に帰って確めたら、やっぱり「○○科 外来担当先生」としかなかった。

で、今日、もう一度かけた。一応、昨日よりは早くつながった。聞かれたことにのみ答えたので、提供した情報はやはり「○○科 外来担当先生」しかなかったけど、手元に紹介状があると言っただけで受け付けてもらえた。

予約だけでこんなに労力を使わなければいけないなんて、先がおもいやられる・・・

大学病院行き決定

午前中、クリニックへ。覚悟を決めて行った。この日は副院長先生が在院。

「検査の結果、『皮様のう腫』っていって脂肪が溜まるタイプののう腫だったんだね。で、どうするかなんだけど……。この前、説明聞いた?」
「はい、で、絶対早めに手術したほうがいいと言われました。」
「それはまあ、このタイプののう腫は例え1cmでも切っておいたほうがいいんで。」
「A大学病院か、B病院か、それか行きたいところがあるなら自分で探してきてそこでもいいって言われて、A病院にしようと思うんですけど。それか、もし何度か通う必要があるなら、職場から近いC大学病院か。」
「じゃあ、A大学病院でいいでしょ。あそこなら腹腔境でやってくれるし、症例数も多いから。B病院だと開腹になっちゃうかもしれないし。じゃ、A大学病院で決まりね。今紹介状書いてあげる。MRIの写真も持って行ってね。」

紹介先はA病院に決定。

手術の勧め

朝、MRIの結果を聞くためにクリニックを訪問。先日の副院長先生は不在で代診の先生。その場で検査施設からの大きな封筒にはさみを入れて、写真を取り出すと「皮様のう腫ですね。血液検査で腫瘍マーカーと炎症反応は問題ないから100%良性でいいんだけど、このタイプののう腫は大きくなる一方で小さくなることはないから、今のうちに切っといたほうがいいね。手術をお勧めします。」とキッパリ。

自分では、この前の先生の話から水が溜るタイプのもので経過観察で大丈夫だろうと思いこんでしまっていたので、「手術」という言葉がショックで、一瞬受け入れられなかった。「多分腹腔鏡っていって、お腹に小さい穴をあける手術でできると思うから。急ぐ必要はないけど、このMRIの写真を病院へ持って行って診てもらって、順番が来たら手術、って感じでいいんじゃないかな」と。「え〜、手術ですか・・・」と言ったあと、言葉が出てこなかった。 

今まで、いろんな事情からあと延ばしにしてきたけど、最近になってやっと子供を・・・という話をダンナとしていた矢先の出来事。なので、「これから妊娠・出産を考えているんですけど・・・・・」と言ってみたら、「だったら尚のこと、急いだほうがいいね。年齢いくつだっけ?(カルテを見て) じゃ、すぐでにも手術したほうがいいよ。放っておいて大きくなった卵巣がねじれたりしたら激痛で緊急手術だし、妊娠中に卵巣破裂ってこともありうるし」と。

頭ではそうするのがいいとわかるんだけど、気持ちが付いてこなくて、すぐには決心できない。「う〜ん・・・」とさぞかし渋い顔つきをしていたことだろう。すると先生の後ろにいた看護師さんが「先生、優しい口調で言われてますけど、実はものすごく強くお勧めされてるんですよ。できれば急がれたほうがいいですよ」と。

「普通はA大学病院か、近所のB病院に紹介するんだけど、他に行きたいところがあるなら、そこでもいいよ。紹介状は書くから、自分で探してみてごらん。それで決まったら、またここに来るって、そういうことでいい?いいね?」と。はっきり「はい」と言わないまでも、承諾せざるをえない流れのまま、診察終了。

その日は会社に行っても気持ちが落ち着かなくて、「皮様のう腫 手術」などで検索して調べまくった。手術しか治療法がないことを知って、だんだん、この際覚悟を決めて受けるしかないか・・・・・・という気持ちに。
今、同じグループで仕事している人の彼女さんが科は違うけど、女医さんなので、その人を通してメールで相談させてもらった。もらったお返事には
>ある程度名の知れた病院なら大丈夫かと思います。
>腹腔鏡下の卵巣嚢腫切除はスタンダードなopeなのでご安心下さい。
>一般的に名前が挙がるとすれば、A、X、Y、Zとか?
>何処に行ってもそうskillに差は無いかと思います。
と。どこへ行っても同じなら、同じ区内でもバスの便がイマイチよくないB病院よりは、地下鉄で行けるA大学病院のほうがいいかなあと。あと、B病院よりA病院のほうがインターネットでの口コミ情報で良さげな情報が多いし。A大学病院にするかあ・・・

造影MRI検査

今回造影MRI検査を受けるのは、映像診断を専門にやっている施設。ビルの1Fにあり、きれいだった。完全予約制ということで、中にいる患者さんはほんの数人。

受付で紹介状を渡し、しばらくしたら名前を呼ばれて診察室へ。若い女性の医師から過去の病歴についての問診や、今回の検査についてクリニックでどのように説明されたかについての質問、そして今日の検査の説明を受け、書類にサイン。
検査着に着替えたときに看護師さんに渡された紙に「入れ墨のある方はお申し出ください」とあったので、眉毛にアートメークが入っていることを申告。すると、「まれにその部分が熱を持つことがあるんです」ということで、もう1枚承諾書にサイン。

MRIは初めて。初めは何もしない状態で撮影。動きに弱い検査だからできるだけ動かないように、呼吸もできるだけ浅く小さく、とのこと。それさえ気をつければ、あとは両手を胸の上において、台の上で寝てるだけで台が勝手に動いていく。狭い、うるさいと聞いていたけど、頭上は空間があったし、耳にはヘッドホンをつけてくれ、音楽が流れてきてたし、苦痛は全然感じなかった。15分くらいして一度筒から台がスライドして出て、右腕の静脈から造影剤を注射。そして、再度筒の中へ。やはり15分くらいで終了。
造影剤の副作用で身体が熱くなったり気分が悪くなったりすることもあるみたいだけど、私は何ともなかった。

結果は13日必着でクリニックにお送りします、とのこと。

クリニック受診

生理は普通に来ているし、生理痛もひどくない。心当たりのある自覚症状はまったくないんだけど、放っておくのも気持ち悪いなと思って、近所の産婦人科クリニックを受診。女性医師がいる婦人科など調べてみたが、通いやすいことと、インターネットの口コミ情報で良さそうだったので、こちらにした。平日は予約のみだけど、土曜日の午前中は予約なしでもOKとのことで、行ってみた。

診察は副院長のU先生。30代後半から40代前半くらいの男性。 まずは診察室で問診。健康診断の結果を見て、「卵巣嚢腫って言われちゃったんだね。じゃー、ちょっと診てみましょう」と、内診室へ移動して、エコー検査。「右は大丈夫だね。左は腫れてるけど、5cmはないかなあ。」と。再び診察室へ戻り、撮ったエコーの写真を見ながらのお話。

「大きさは4cmくらいですね。映りかたから見て悪性ってことはほぼないと思うんだけど、その可能性を完全に排除するためにも、写真撮って確定診断しといたほうがいいから、造影MRIって検査受けてくれる?お薬を注射してMRI撮ると、嚢腫の中に溜ってるのが水なのか、脂肪なのか、血液なのかが判別できるのね。例えばそれで中身が水だったら、この大きさならしばらく経過観察でいいと思うから。」と。とても優しい口調で、説明もわかりやすかった。

先生がその場で検査専門の施設に電話して、予約状況を確認。「明日の9時、行ける?」と。一瞬、そんなに急がなきゃいけない状態!?と焦ったが、その様子を察知してか先生が「いや、別に慌ててるわけじゃないけど、ウチがお盆休みに入っちゃうからね」と。せっかくの日曜日に・・・・・・という思いも浮かんだけど、会社抜けて行くのも面倒だし、と承諾。

最後に「あと、今日は採血もしておきましょうね」と。今日はないと思ってたのに・・・・・・。看護師さんに採血してもらって、紹介状を受け取り、この日の診察は終了。